タカラバイオ株式会社は、損傷したDNAを含む試料からも次世代シーケンサー~{(注1)}(以下、NGS)用のライブラリー調製~{(注2)}を可能とする「ssDNA-Seq Kit」(以下、本試薬)を2月18日より新発売します。
NGSは近年、基礎研究の分野から臨床分野での応用など幅広く活用されています。それぞれの分野で扱われる試料の中には、保存状態が悪く、損傷したDNAを多く含むものも存在します。例えば臨床検査で得られた検体は、長期保存のためにホルマリン固定パラフィン包埋(以下、FFPE)試料として保存することが一般的ですが、FFPE試料に含まれるDNAはホルマリン固定や抽出過程で損傷が進み、短く断片化されたり、一本鎖~{(注3)}となったりする場合があります。従来の試薬では、このような損傷DNAからのライブラリー調製は困難であり、シーケンス結果が充分得られない、あるいは解析不能となることが課題とされています。
本試薬は、一本鎖DNAと二本鎖DNA両方からライブラリー調製を可能とする新技術により、損傷したDNAからでも高品質なシーケンス結果の取得を可能にします。これにより、生物考古学や環境DNA解析などの基礎研究における使用はもとより、法医学あるいは臨床分野への幅広い応用も期待できます。なお、本試薬は九州大学の研究成果~{(注4)}を活用して当社が開発しました。
当社は、基礎研究から産業応用まで、幅広い用途に応じた遺伝子解析・検査分野の製品開発・提供を通じ、今後もバイオ産業の一層の発展を支援します。
(注1) 最新の塩基配列解析法であり、数百から数億個の塩基配列データを並列に大量取得する方法を次世代シーケンシングと言います。迅速かつ低コストでの塩基配列解析が可能となり、多くの遺伝子解析の場面で使用されるようになっています。次世代シーケンシング法に基づく解析装置を次世代シーケンサーと言います。
(注2) 検体中のDNAあるいはRNAから、次世代シーケンシングを行うための溶液を準備する作業です。調整された溶液をライブラリーと呼びます。
(注3) 通常DNAは二重らせん構造をとっており、二本のヌクレオチド鎖が互いに結合しています。しかし、熱や酵素の影響により、二本のヌクレオチド鎖が乖離し、それぞれが一本鎖DNA(single strand DNA, ssDNA)となる場合があります。劣化あるいは損傷したサンプルにおいてはssDNAや短いDNAが多く含まれていることが知られています。
(注4) Nucleic Acids Res. 2025 Jan 24 ; 53 (3) : gkaf054.
【製品概要】 ※ 本製品は研究用試薬です
製品名 |
製品コード |
容量 |
希望小売価格(税別) |
---|
ssDNA-Seq Kit |
NN0003 |
24回 |
198,000円 |
同上 |
NN0004 |
96回 |
448,000円 |
【製品画像】

ssDNA-Seq Kit
【製品情報サイト】
https://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.php?unitid=U100009758
【製品に関するお問い合せ先】
テクニカルサポートライン
オンライン: https://www.takara-bio.co.jp/research/support/tsl/index.php
電話: 077-565-6999(平日9時-17時)
この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970
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