タカラバイオ株式会社は、ノイルイミューン・バイオテック株式会社と、同社(以下、NIB社)が開発する独自のキメラ抗原受容体(CAR)-T細胞製品であるNIB103(注1)の共同開発に関する業務提携契約(以下、本提携)を、2024年9月25日付で締結しました。

 

 NIB社は、独自の「PRIME技術(注2)」を搭載したPRIME CAR-T細胞で、固形がんに対する次世代のがん免疫療法の実用化に取り組むアカデミア発のスタートアップ企業です。

 本提携の下で、当社はNIB103の治験用製品および上市後の商業用製品を独占的に製造し、製造工程の開発および製造を担います。NIB社はNIB103の製造を除く開発業務、製造販売承認取得および上市後の販売を担当します。両社の協業により、固形がんに有効ながん免疫療法薬の実現を加速させ、一日でも早く、治療法がない患者様へ有効な治療法を届けることを目指します。

 

 当社では、CRDMO(Contract Research, Development and Manufacturing Organization)事業の一環として、国内有数の開発経験・ノウハウや製造能力、さらに独自開発したプラットフォーム技術等も活用した、スタートアップ企業に伴走する包括的支援サービスの提供にさらに注力していきます。

 

【ノイルイミューン・バイオテック株式会社の概要】

名称

ノイルイミューン・バイオテック株式会社

本社所在地

東京都港区芝大門二丁目12-10 T&G浜松町ビル 5F

代表者

代表取締役 玉田 耕治

資本金

4,045百万円(2023年12月末現在)

設立

2015年4月16日

URL

https://www.noile-immune.com/

事業内容

CAR-T細胞療法を主とした新規がん免疫療法の開発

【語句説明】

(注1)NIB103

NIB社独自のPRIME技術を搭載した、各種固形がんに発現するMesothelin~{*}を治療標的としたCAR-T細胞です。

*Mesothelin(メソテリン)

胸膜,腹膜および心膜腔の中皮内層の細胞膜表面に発現するタンパク質です。さらに、中皮腫、膵臓がんやその他悪性腫瘍に過剰発現することが報告されているため、近年、がん標的マーカーとして注目を集めています。

 

 

(注2)PRIME技術 (Proliferation-inducing and migration-enhancing技術)

CAR-T細胞を改良することで、サイトカイン、ケモカイン~{*}等を産生させる技術であり、これにより、CAR-T細胞及びその他の免疫細胞をがん局所への送達性を向上させ、免疫システムを活性化させることで、がんに対する治療効果を向上させる可能性を有しています。

 *サイトカイン、ケモカイン

 サイトカインは、細胞間相互作用に関与する、細胞分泌タンパク質です。

 ケモカインは、白血球が傷害箇所に集まるための走化性サイトカインです

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

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