タカラタカラバイオ株式会社は、NY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療(TBI-1301; mipetresgene autoleucel、以下「本品」)について、進行または再発の滑膜肉腫患者を対象とした国内臨床試験の成績が米国癌学会誌である Clinical Cancer Research オンライン版に掲載されましたことをお知らせします。

タイトル

Safety and Efficacy of NY-ESO-1 Antigen-specific T-cell Receptor Gene-Transduced T Lymphocytes in Patients with Synovial Sarcoma: A Phase I/II Clinical Trial

要約

・滑膜肉腫は予後不良の悪性軟部肉腫の一種である。癌精巣抗原であるNY-ESO-1は滑膜肉腫患者の50-80%に発現している。NY-ESO-1 siTCRレトロウイルスベクターを用いた自家遺伝子改変T細胞製品(TBI-1301)の安全性及び有効性を評価するため、本治験を実施した。

・外科的切除が不能であり、かつアントラサイクリン系抗がん剤治療に抵抗性の進行又は再発滑膜肉腫患者のうち、HLA-A*02:01又はHLA-A*02:06陽性かつ腫瘍組織にNY-ESO-1抗原を発現している患者8例にTBI-1301が投与された。

・奏効率(ORR)は50.0%(8例中4例が奏効)、全生存期間(OS)は650.0日であった。

・サイトカイン放出症候群(CRS)が50.0%の頻度で発現したが、いずれも事前に規定した治療により回復した。

・NY-ESO-1陽性腫瘍に対するTBI-1301の養子免疫療法は、許容可能な毒性で進行/再発の滑膜肉腫に対する有望な治療法になるであろう。

 当社は、遺伝子治療の研究開発を行う製薬企業や大学等の研究機関向けに、当社が保有するsiTCR®技術やJAK/STAT技術を利用した受託製造サービスを提供しています。引き続き、革新的な遺伝子・細胞加工の技術開発に注力し、開発した技術を幅広く提供することで、人々の健康に貢献します。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

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