タカラバイオ株式会社は、本社地区(滋賀県草津市)にmRNAワクチン原薬やmRNA製造用酵素等の部素材を製造する新施設である遺伝子・細胞プロセッシングセンター3号棟(以下、本施設)の建設を開始します。

 

 本施設は、経済産業省「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」による補助金と自己資金の拠出により建設します。デュアルユース型施設として、感染症パンデミック発生時(有事)には、国の指示に基づきウイルスベクターワクチン原薬、mRNAワクチン原薬およびmRNA製造用酵素等の部素材を製造します。また、平時には、遺伝子治療用ベクター、核酸医薬品等を製造するCDMO事業に加え、遺伝子治療薬の製造補助剤(Ancillary Materials)等の製造や再生・細胞医療・遺伝子治療に関連する自社の創薬事業を行う予定です。

 本施設における有事の製造品群は、平時のCDMO事業/創薬事業等の自社事業で扱う製品群と設備・技術の共通性が高く、平時から有事への業務シフトを円滑に進めることが可能です。

 

 当社は、再生・細胞医療・遺伝子治療のCDMO事業や創薬事業に早期より注力し、これまで、遺伝子・細胞プロセッシングセンター1号棟(2014年竣工)および2号棟(2020年竣工)等を稼働させ、当分野の技術開発に取り組み、多様なモダリティの初期臨床開発品から後期治験製品/商用製品の製造およびその品質試験までワンストップで対応可能な施設整備を進めてきました。

 

 当社は、今後も、再生・細胞医療・遺伝子治療のCDMOのリーディングカンパニーとして、拡大する製薬企業等の開発を支援するとともに、新規モダリティを創造する創薬事業を推進します。これらの事業を通じ、パンデミック時のワクチンや部素材の安定供給等を進め、人々の健康に貢献していきます。

【本施設の概要】

名称/場所

遺伝子・細胞プロセッシングセンター3号棟

滋賀県草津市野路東七丁目4番38号

目的

パンデミック時:

mRNAワクチン原薬、ウイルスベクターワクチン原薬およびmRNAワクチン製造用部素材製造

 

平時:

遺伝子治療用ベクター、核酸医薬品、レトロネクチン~{®}、mRNA製造酵素などの遺伝子治療薬製造補助剤(Ancillary Materials)および創薬事業

内容

①建屋:地上7階免震構造、建設面積:2,650㎡、延床面積:16,400㎡

②細胞系製造エリア、核酸医薬品製造エリア、微生物系製造エリア、品質管理エリア等で構成し、必要な設備を装備

③竣工時に未実装エリアを設け、将来の市場ニーズに柔軟に対応

工事期間

2024年着工~2027年竣工

施工会社

日揮株式会社(神奈川県横浜市)

【完成イメージ】

本社地区の主な研究・製造施設
①    遺伝子・細胞プロセッシングセンター1号棟(6,700㎡)    2014年 稼働
②    遺伝子解析センター    2015年 稼働
③    遺伝子・細胞プロセッシングセンター2号棟(14,500㎡)    2020年 稼働
④    遺伝子・細胞プロセッシングセンター3号棟(16,400㎡)    2027年 稼働予定
(注)面積は延床面積

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決などがありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。