タカラバイオ株式会社は、リアルタイムPCR~{(注1)}用の研究用試薬 TB Green® Premix Ex Taq™ II FAST qPCR を本年8月28日より販売します。
リアルタイムPCRはPCRを応用した、検体中の細胞やウイルスのDNAやRNAを測定する技術です。遺伝子を扱うライフサイエンス研究では、日常的に行われています。測定にあたっては、専用のリアルタイムPCR試薬とリアルタイムPCR装置のセットが必要であり、事前に、装置に合わせた専用の試薬を準備する必要があります。
本試薬は、当社独自の技術により、煩雑なリアルタイムPCR試薬の調製が簡略化され迅速に試薬調製が行えます。
「TB Green® Premix Ex Taq™ II FAST qPCR」の特長
- 変異型DNA ポリメラーゼによる高速反応~{(注2)}独自の反応液組成による非特異的増幅を抑制した究極の特異性
- cDNAを鋳型とした場合の反応阻害の抑制
- UNG~{(注3)}によるキャリーオーバーコンタミネーションの低減
- ユニバーサルなリファレンスDye~{(注4)}を含むプレミックス試薬
- 反応液を着色することによる視認性向上
- 核酸溶液の段階希釈を正確・迅速に行える「EASY Dilution II(for Real Time PCR)」※を発売に先駆けて採用。正確な定量実験が可能。
※単品製品は2023年8月に発売予定
当社は、基礎研究から産業応用まで、幅広い用途に応じた遺伝子解析・検査分野の製品開発・提供を通じ、バイオ産業の一層の発展を支援していきます。
製品名 |
製品コード |
容量 |
希望小売価格(税抜) |
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TB Green® Premix Ex Taq™ II FAST qPCR |
RR830A |
400回(25 μl反応系) |
49,000円 |
【製品画像】
TB Green® Premix Ex Taq™ II FAST qPCR
※写真はイメージです。製品の仕様、外観は予告なしに変更することがあります。
【製品情報サイト】
https://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.php?unitid=U100009571
【製品のお問い合せ先】
テクニカルサポートライン
オンライン: https://www.takara-bio.co.jp/research/support/tsl/index.php
電話: 077-565-6999(平日9時-17時)
【語句説明】
- リアルタイムPCR
PCRの増幅量をリアルタイムでモニターし解析する方法。電気泳動が不要で迅速性と定量性に優れています。リアルタイムPCR試薬には大きく、プローブ検出系(5'-ヌクレアーゼ法)とインターカレーター法があります。今回の新製品はインターカレーター法のリアルタイムPCR試薬です。
- 高速伸長反応
PCRは、(i)変性(2本鎖DNAは高温に加熱されることにより1本DNA鎖に解離する)、(ii)アニーリング(標的DNAを増幅させるためのプライマーを1本鎖DNAの標的領域に結合させる)、(iii)伸長(DNAポリメラーゼが、プライマーを始点として標的DNAを合成する)の3つのステップにより構成されます。従来品では伸長ステップにおいて30秒を必要としますが、新製品は高速伸長性能が向上しているため、10秒で同等の結果が得られることを確認しています。これにより、リアルタイムPCR解析に要する時間を大幅に短縮することができます。
- UNG(Uracil - N - glycosylase)
ウラシルを含むDNAを分解する酵素。PCRの基質としてdTTPの代わりにdUTPを使用し、UNGを用いてウラシルを含むDNAを分解することで、PCR法におけるキャリーオーバーコンタミネーションによる偽陽性を防止することができます。
- リファレンスDye
リアルタイムPCR時の補正に使用する色素。装置により要不要が異なり、また使用濃度も異なる場合があるため、従来品では装置に合わせた調製が必要でした。本製品ではユニバーサルなリファレンスDyeがプレミックスに含まれるため装置ごとの調製は不要です。
この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970
当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決などがありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。