タカラバイオ株式会社は、Pacific Biosciences of California, Inc. (以下、PacBio社 https://www.pacb.com/)の最新型ロングリードシーケンサー~{(注1)}RevioTM System（レビオ システム；本機）を導入し、発売直後の本機を用いた研究受託サービスを本日より開始します。これにより、2023年6月に導入した最新型ショートリードシーケンサーNovaSeqTM X Plus Systemと合わせ、最先端の遺伝子解析受託サービスを充実させます。
PacBio社ロングリードシーケンサーは1分子リアルタイム（SMRT®）シークエンシングテクノロジー~{(注2)}を基盤としており、数万塩基の長さを持つ高精度な配列情報を取得することができます。その特性から、ゲノム配列の大きな構造変化や塩基配列難読領域も読み取ることが可能で、ショートリードを用いた全ゲノムシークエンシング（WGS）ではアプローチが困難な疾患原因の解明やバイオマーカー探索などに利用されてきました。一方で、ロングリードシーケンサーはショートリードシーケンサーに比べるとスループット（処理能力）が低いという課題がありました。RevioTM Systemは従来のPacBio社ロングリードシーケンサーの15倍のスループット能力を持ち、年間最大1,300検体のヒト全ゲノムデータを解析することが可能です。また、非モデル生物ゲノムのde novo解析~{(注3)}やmRNAのアイソフォーム解析~{(注4)}など、幅広い活躍が期待されます。
当社は、本機を保有シーケンサーのラインナップに加え、各シーケンサーの特性に合ったサービスを展開するとともに、独自の超微量核酸からの前処理技術などと組み合わせ、各種遺伝子解析ニーズに合わせた受託サービスを提供していきます。
左）新たに導入したRevioTM System 右）当社ゲノム解析施設内の様子
【関連ニュースリリース】
「超ハイスループット次世代シーケンサーNovaSeq™ X Plus System導入による
受託サービス強化」 （2023年6月19日）
https://ir.takara-bio.co.jp/ja/news_all/news_Release/news_22m12-wS2h9Njs9HjuQ0zl.html
【本サービスの詳細】
次世代シーケンス（NGS）解析受託｜タカラバイオ株式会社 (takara-bio.co.jp)
【お問い合わせウェブサイト】
各種受託サービスお問い合わせ｜タカラバイオ株式会社 (takara-bio.co.jp)
【語句説明】
（注１）ロングリードシーケンサー
ショートリードシーケンサーは数百塩基の連続配列情報を取得するのに対し、数万塩基の連続配列情報を取得することができるシーケンサー。
（注２）1分子リアルタイム（SMRT®）シークエンシングテクノロジー
１分子のDNAを鋳型としてDNAポリメラーゼを用いて伸長反応を行う。その際に取り込む4種類の塩基にそれぞれ異なる蛍光色素を付与し、その蛍光シグナルをリアルタイムに読み取る技術。これによってPCR増幅を介さずに、数万塩基長の長い配列情報を取得することができる。
（注３）de novo解析
ゲノム配列が解読されていない生物のゲノム配列を新規に決定する解析。ロングリード解析では長い連続配列情報を繋ぎ合わせゲノム配列を決定できるため、新規ゲノム配列解析に向いている。
（注４）アイソフォーム解析
選択的スプライシングなどによって生じるmRNA配列の多様性を決定する解析。ロングリード解析では、mRNAに由来するcDNA配列全長を取得することができるため、アイソフォーム解析に向いている。
この件に関するお問い合わせ先 ： タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970
当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決などがありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。
