タカラバイオ株式会社は、塩野義製薬株式会社(以下「塩野義製薬」)より、同社が開発したヒトiPS細胞由来ミクログリアの製造法に関する発明の譲渡を受けるとともに、その製造ノウハウの全世界での独占的実施権を取得しましたので、お知らせいたします。

 

 ミクログリアは、脳や脊髄に存在するグリア細胞の一種で主に中枢神経系の免疫を担当しており、成長因子やサイトカインの放出や死細胞の貪食などの機能だけでなく、シナプスの監視・調整や神経新生にも関わるとされる重要な細胞です。疼痛の他に、アルツハイマー病やうつなどの中枢神経疾患との関わりが報告されており、近年創薬ターゲットや病態解明ツールとして注目されています。

 しかし、均一な性能のヒト由来ミクログリアの入手は困難なため、研究開発の障害となっています。そのため、iPS細胞から分化誘導したミクログロリアの安定的な供給が期待されています。本製造法では、ヒトiPS細胞から高品質かつ高純度のミクログリアを安定的に取得することが可能であり、当社は、本製造法を活用したミクログリア関連製品、関連したサービスの開発を目指します。

 

 当社は、今後もiPS細胞研究分野に関する新製品・サービスの開発および拡充に注力し、同分野における売上を拡大させてまいります。

<参考資料>

1.塩野義製薬株式会社の概要

 所在地

 大阪市中央区道修町3丁目1番8号

 事業内容

 医薬品、臨床検査薬・機器の研究、開発、製造、販売など

 資本金

 212億7,974万2,717円

 設立年月日

 1919年6月5日

 ホームページ

 http://www.shionogi.co.jp/

 

2.語句説明

グリア細胞

神経細胞とともに中枢神経系を構成する細胞で、主に神経細胞の分化や再生、維持などの働きを担っています。グリア細胞は、機能性の違いからミクログリアやアストロサイト、オリゴデンドロサイトなどに分類されます。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970