タカラバイオ株式会社は、遺伝子解析受託事業において、米国病理学会(College of American Pathologist(以下、「CAP」))による、臨床検査室認定プログラム(Laboratory Accreditation Program(以下、「LAP」))の認定を取得いたしましたのでお知らせいたします。
 
当社の遺伝子解析受託事業においては、次世代シーケンサーやマイクロアレイなどの先端的な遺伝子解析サービスを提供しておりますが、近年は、臨床分野にも範囲を拡げております。臨床分野での事業展開にあたっては、2014年10月に、「衛生検査所登録」を行うなど品質保証にも注力しております。本分野はクリニカルシーケンスなどあらたなニーズが期待されることから、この度、一層の品質向上を目指し、世界的規模で技術水準を認定しているCAPによるLAP認定を取得するに至りました。
 
当社のCDMO(バイオ医薬品・再生医療等製品の開発・製造支援サービス)事業において、ワンストップで提供しております細胞加工および遺伝子検査などの品質検査において、今回認定を受けたLAPに準拠したサービスのニーズが増加する事が期待されます。
 
当社は、本分野のさらなる品質向上に取り組み、より良い製品・サービスの提供に努め、遺伝子解析事業を始めとした、CDMO事業を一層拡大してまいります。
 

【認証登録内容】

 

適用規格 CAP-LAP
登録組織 タカラバイオ株式会社 バイオメディカルセンター(滋賀県草津市)
登録範囲 次世代シークエンスを用いた臨床検査Molecular Pathology, Next Generation Sequencing
登録日 2016年9月13日
登録番号 9387088
審査登録機関 米国病理学会(CAP)

 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

【語句説明】

 

CAP(米国病理学会:College of American Pathologists)

1946年に設立され、品質マネジメントシステムツールの提供、検査室認証及び教育などを主な業務としている学会です。
 

LAP(臨床検査室認定プログラム:Laboratory Accreditation Program)

CAPにより毎年実施されている、世界最大規模の国際的な臨床検査成績評価プログラムであるCAPサーベイを実施していることを条件として、臨床検査室の設備等のハード面と臨床検査室を運営するソフト面の査察プログラムのことです。
 

次世代シーケンス

従来のサンガー法を基にしたシーケンサーとは異なる原理に基づいた塩基配列解析装置で、数百から数億個の塩基配列データを並列に大量取得することができます。
 

マイクロアレイ

DNAチップとも呼ばれる、多数のDNA断片がスライドガラス等の基板上に高密度に配置されたチップを用いることによって、数万種類といった遺伝子の発現量を一度に調べることができる技術です。
 

クリニカルシーケンス

遺伝子解析を医薬品の開発や治療などの臨床応用につなげることをいいます。患者に最適な抗がん剤を調べる手法の一つとして、がん患者のがん関連遺伝子異常を網羅的に解析するなど、近年注目されています。
 

細胞加工

細胞に遺伝子を導入したり、培養を行うこと。2014年11月に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」により、医療機関でしか認められていなかった特定細胞加工物製造の企業などへの外部委託が可能になりました。当社は2015年5月に、滋賀県草津市にある遺伝子・細胞プロセッシングセンターにおける特定細胞加工物製造許可(有効期間:2015年5月12日から2020年5月11日まで)を取得しています。