タカラバイオ株式会社は、これまで研究分野で展開していた腸内細菌叢解析サービスについて、新たにサービス範囲を拡充し、本日より、法人向けのサービス「腸内セルフチェック」の提供を開始します。当社は本サービスを個人向けにヘルスケア事業を展開している法人などに展開してまいります。
ヒトの腸内にはおよそ1,000種類以上、100兆個以上の細菌が生息しています。これら腸内細菌は宿主から栄養を得て、バランスを取りながら腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成しています。腸内細菌叢は食事や生活習慣、健康状態で変化し、病気や肥満などと深く関係することが近年の研究で明らかになり、研究開発が活発になっています。
当社は、大学などの研究機関向けに、2010年より次世代シーケンサーを用いた腸内細菌叢解析サービスを行っています。ここで培われた最先端のバイオ技術、ノウハウ、データを生かし、バイオインフォマティクス技術に裏付けされた最高水準の腸内細菌叢解析サービスを開始いたします。本サービスは、次世代シーケンサーを用いて得られた腸内細菌の遺伝子データを当社独自の解析手法で解析し、菌の割合や注目度の高い菌などの解析結果を提供いたします。
当社は、研究分野で培われた遺伝子解析の技術やノウハウを法人向けの産業支援サービスへ展開することで、バイオ産業支援事業の拡大を図ってまいります。
この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970
<参考資料>
【語句説明】
腸内細菌叢(腸内フローラ)
腸内で生息する細菌群のことです。腸内フローラともいいます。
次世代シーケンサー
従来のサンガー法を基にしたシーケンサーとは異なる原理に基づいた塩基配列解析装置で、数百から数億個の塩基配列データを並列に大量取得することができます。次世代シーケンサーとしては、イルミナ社のHiSeqシステムやMiSeqシステム、ライフテクノロジーズ社のIon PGM、パシフィック・バイオサイエンシズ社のPacBio RSⅡなどがあります。当社は、各社次世代シーケンサーを取りそろえ、高速シーケンス解析の受託サービスを提供しています。
バイオインフォマティクス
シーケンサーで解析した遺伝子の情報など生物学における大量のデータを情報科学の手法によって解析することです。