タカラバイオ株式会社は、平成29年2月28日(米国現地時間)に、当社100%子会社であるTakara Bio USA Holdings, Inc.(TBUSH社)によるWaferGen Bio-systems, Inc.(WaferGen社)の買収手続きが完了しましたので、お知らせします。
 
 TBUSH社は、WaferGen社と締結した買収合意書に基づき、同社の全株式取得の対価等として35.9百万米ドルを支払いました。また、WaferGen社の資本金額が当社の資本金額の百分の十以上に相当するため、同社は当社の特定子会社に該当いたします。
 
 今般、WaferGen社が当社グループに加わることで、同社独自のシングルセル解析システム等が得られます。また、本年1月に買収が完了したRubicon Genomics, Inc.の超微量DNA解析技術や当社が保有する超微量RNA解析技術などと組み合わせることで、今後、微量試料を出発材料とする種々の遺伝子解析分野での幅広い製品・サービスを提供することが可能となります。
 

<ご参考>
「WaferGen Bio-systems, Incの株式取得(子会社化)に係る買収合意書締結に関するお知らせ」
(平成28年5月13日当社リリース)

「WaferGen Bio-systems, Inc製 シングルセル解析システムの日本独占販売を開始」
(平成28年6月6日当社リリース)

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

【超微量核酸解析のスキーム】

【語句説明】

次世代シーケンス
従来のサンガー法を基にしたシーケンサーとは異なる原理に基づいた塩基配列解析装置を用いて、数百から数億個の塩基配列データを並列に大量取得します。

 

シングルセル解析
細胞集団の平均的な解析ではなく、1細胞レベルでゲノム配列やRNA配列解析を行うことです。シングルセル解析には、細胞を1つ1つ分離する技術と、1つの細胞に由来する極微量の遺伝子を解析できる超高感度遺伝子解析技術が要求されます。iPS細胞に代表される再生医療用細胞の品質評価や発がんメカニズムの解明等にシングルセル解析が用いられます。

 

セルフリー核酸
血液や尿などに存在する核酸をいい、例えば、がん細胞が免疫細胞により破壊される、もしくは自ら死滅する等で核酸が血中などに放出され、このセルフリー核酸を解析することによりがんの早期発見に繋がるなど、がん研究分野で研究が盛んです。