タカラバイオ株式会社の子会社であるTakara Bio Europe AB(スウェーデン・ヨーテボリ市。以下、TBEAB社)は、臨床用ヒトES細胞の細胞加工サービスを開始しましたので、お知らせします。
 
 このたびTBEAB社は、臨床用ヒトES細胞の細胞加工施設を新設しました。この施設を利用し、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)ガイドラインに準拠して取得されたドナー組織より、GMP基準に準拠した本施設でヒトES細胞を調製し、再生医療開発機関向けに提供します。本施設での臨床用ヒトES細胞の調製には、TBEAB社が開発した、安全性および培養効率に優れた幹細胞用培地「DEF-CS™ Xeno-Free GMP Grade Basal Medium」などを用います。
 
 当社グループは、遺伝子治療・細胞医療などの再生医療製品の製造開発支援(CDMO事業)の展開に注力しており、本施設を用いたサービスを含め、さらに事業を拡大させてまいります。

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

【TBEAB社の概要】

会社名

Takara Bio Europe AB

所在地

Arvid Wallgrens Backe 20 413 46 Göteborg Sweden

従業員

35名

業務内容

幹細胞関連の研究用試薬の開発・製造・販売、受託サービス

【語句説明】

ES細胞
ES(Embryonic Stem:胚性幹)細胞は、初期胚より樹立され、分化多能性を維持したまま半永久的に増殖させることができると言われています。多くの再生医療関連研究がES細胞を用いて行われています。
 

GMP
Good Manufacturing Practiceの略で、医薬品を製造する際に遵守すべき「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則」を指します。GMPは、安全で品質が担保された医薬品を供給するため、医薬品の製造時の管理、遵守事項を各国の規制当局が定めたものです。
 

DEF-CS™ Xeno-Free GMP Grade Basal Medium
TBEAB社が開発した、動物およびヒト由来成分を含まず、フィーダー細胞と呼ばれるマウスの細胞と共培養する必要のない安全性の高い幹細胞用培地です。